春のセンバツや夏の甲子園を見ていると、こう思うことはありませんか。

肩幅、腕の太さ、打ったボールの飛び方。体格の差は、テレビ越しでもはっきりわかります。

うちの子も野球部。3食しっかり出している。練習も毎日欠かさない。それなのに体重計は58kgのまま、コーチからは「もっと増やして」と言われる。

食べさせているのに増えない。そのモヤモヤ、よくわかります。

強豪校の3年生は、70kg台後半が当たり前

強豪校の3年生を見ると、75kgを超える選手が珍しくありません。入学時は55kg台だった子が、3年で20kg近く増えているケースもあります。

大谷翔平も高校1年のとき、身長180cm・体重66kg。いわゆるガリガリでした。それが高校時代に食事量を徹底的に増やし、プロ入り前には95kg近い体格になっています。

才能の話だけじゃない。「3年間、毎日ちゃんと食べ続けた」結果でもある。

安全な増量ペースは、月に体重の2〜3%くらい。60kgの子なら、月1.2〜1.8kgが目安です(日本高野連「球児を育てるための栄養講座」)。急に太らせようとすると、走れなくなったりケガしやすくなったりします。

強豪校には「食の担当」がいる

2025年センバツに出た東洋大姫路には、管理栄養士の三宅さんがいます。2022年から専任で、選手一人ひとりの筋肉量や体脂肪量を見ながら、ごはんの量を調整しているそうです(毎日新聞 2025年2月19日)。

夕食のメニューは、ハンバーグ、たらこパスタ、オクラのごまあえ、コンソメスープ。みんな同じおかずでも、ごはんの量は選手ごとに違う。指導陣は「管理栄養士の存在は不可欠」と言っています。

横浜高校には、プロ球団でも栄養指導をしてきた大前さんが月1回来て、選手個別にアドバイス。新入生向けには保護者も交えた栄養セミナーまでやっています(毎日新聞 2025年3月1日)。入部時は細かった選手も、だんだん体つきが変わってきた、と報じられています。

寮食、部食、専属の栄養士。家庭には同じ環境はない。でも「3食+αで個別に量を調整する」という考え方は、真似できます。

3食頑張っても、カロリーは足りていない

ここが一番大事な話です。

ハードに練習している高校球児は、1日4,000〜5,000kcal使うことがあります。ごはん5合、主菜2品以上、というイメージです。

一方、一般家庭の3食は2,500kcal前後。唐揚げやハンバーグを出していても、部活生に必要な量には届きません。毎日1,500kcal以上、足りていない計算になります。

足りないのは、お母さんの愛情じゃない。「カロリーの絶対量」です。

ここを知るだけで、「私のごはんがダメなんじゃないか」と自分を責める気持ちが、少し楽になるはずです。

5kg、10kgの差は、3年分の積み上げ

同じ学年でも5〜10kg差は珍しくありません。10kg差を埋めるには、安全なペースでも半年以上。しかもその間、毎日カロリー不足を解消し続ける必要があります。

1日1,000kcal足りない状態が3年続けば、センバツのテレビ画面に映る体格差は当然開きます。

逆に言えば、毎日900kcalくらいを確実に足し続ければ、3年後の体重計は変わります。才能の差だけじゃない。食の積み上げの差です。

家庭でできることは、シンプル

強豪校の全部は再現できません。再現すべきは「いつもの食事に、もう1品足す」だけです。

練習帰りにカップ麺1個。400〜500kcal、タンパク質10g台。これでは全然足りません。必要なのは、ごはん+主菜2品分くらいの「追加1食」。1,000kcal近いエネルギーです。

ふとるめしは、そういう「+1品」を家庭の外から届けるために作った冷凍弁当です。1食850〜950kcal、タンパク質65〜75g。レンジで温めるだけ。練習帰り21時過ぎでも、お母さんが追加で料理を作る必要はありません。

使い方の目安はこうです。

  • 普通の部活生:1日1食(1パック)

  • ハードな野球部:1日2食(2パック)

  • もっと量が必要な子:3食(3パック)

お母さんの夕食を作り替える必要はない。足りない分だけ、冷凍庫から1品足す。

まとめ

センバツや甲子園に出る強豪校の体格差は、練習量だけの話じゃない。管理栄養士、個別の食事量、練習前後の補食。食の仕組みがあるから、3年で20kg近く増える選手がいる。

家庭の3食だけでは4,000kcal以上には届かない。それは、お母さんが頑張っていないからじゃない。物理的に量が足りないだけ。

今日からできることはひとつ。練習後の1食を、ちゃんとしたカロリーとタンパク質で足すこと。